Home > 2019年版・今年出会った花ベスト集 >ダンギク (宮本)


 この1年にみなさんがご自分で撮影された花の中から、
「今年出会った花ベスト1(3まで)」を選んでくださいました。
 一覧表はこちらで見ることができます。
連載開始は2019年11月15日です。

1月13日からはわたし(宮本)の写真を紹介しています。

2つ目はダンギクです。


ダンギク

ダンギク(10月27日)

 長崎の県花はミヤマキリシマ(ウンゼンツツジ)とされており、雲仙岳には群生地もあって、県民に親しまれているのはたしかにそのとおりです。とはいえ、長崎県らしい植物を1つだけ挙げるとすれば、それはダンギクでしょう。九州でもほぼ長崎県だけから知られ、その一方で県内では対馬、平戸、五島など海に近い環境に広く自生し、長崎市内でも市街地からほど近い岩場で見ることができます。
 長崎に転居した一昨年こそ、3回にわたって県内各地でダンギクを観察しましたが、昨年はほとんど見ないままだったと思い起こし、今年は花のころに未訪問の地に出向いてみることにしました。東シナ海を望むこの岬の先端には道らしい道がなく、クモの巣を払いながら林下を進むにつれ、視界が開けて凝灰岩の岩場が現れました。ここにたしかあったはず、と登りつめた断崖の突端に群生していたダンギクは、例年よりやや遅かったのかちょうど満開でした。